桜の若芽

「桜の若葉」

 

近くのA川堤防道路を久しぶりに散歩した。暖かくなったので、2週間前までは川に遊んでいた鴨の親子が一斉に飛び立っていった。毎年のことである。わざわざ寒い所へ飛んでいくも大変だなあと。その頃は、蕾であった桜が一斉に咲きだした。開花宣言などと大げさをいうのは日本の文化なのだ。桜に一輪、二輪と花が咲きだしたら、大騒ぎである。生命の復活を祝うかのようだ。

 

冬に葉を落とし、じっと耐えるように見える桜である。だれも、この桜たちが死んでいるとは思わない。それが春になると見事に花を咲かせる。一度にお祝いごとが来たかのように。すでに満開を過ぎつつある桜たちの樹々を眺める。

 

花に目が行くが、その横に寄りそうように黄緑の柔らかそうな若芽が着きだしている。花だけもゴージャスだが、若い葉が横にあるのも、なんだかほっとしてならない。命は確かにつながっているのを感じる。何もないように見えた桜の枝に、蕾が着き、それが大きくなり、花を咲かす。花が散りかける手前、若い葉たちが生えてきている。

 

人間でいえば、成長につれて学校を卒業し、または進級し、年齢を重ねていくのに似ていると思った。昆虫ならば、さしずめ脱皮しているということか。

 

若葉をみて、ほっとしたのは命のつながりを感じたからかしれない。